ドイツの飲む胃腸薬ウンダーベルグ〜薬草酒の会より

ドイツの飲む胃腸薬ウンダーベルグ〜薬草酒の会より

第4回目は、「ドイツの飲む胃腸薬ウンダーベルグのお話」です。
Underberg(ウンダーベルグ)とは?
ウンダーベルクとはドイツ発祥の混成酒です。
1846年にドイツのラインベルクでフーベルト・ウンダーベルクが生産を開始しました。20ml入りの小瓶に入れられて販売されているのが特徴。
小瓶のラベルや外箱にある説明書きには「43ヵ国から集めたハーブ類を使用している」とされています。この各地から集めたハーブやスパイス類を酒に配合することによって製造される薬草酒です。
【分類】リキュール/蒸留酒
【生産国】ドイツ。
【主成分】世界43ヶ国から集めたハーブ
【度数】かわいい小瓶の割にアルコール度数は44%もあります。

特徴的な可愛らしい小瓶。容量は20ml。クッと飲むのに丁度良い量。
茶色い紙に包まれた20mlの小瓶に入っており、一見するとまさに胃薬のような形で売られているのが特徴で、1949年にこのスタイルになってから50年以上になります。

第二次世界大戦後に創始者の孫はこの小さいポーションサイズで統一するという考えを持っていたようです。オリジナリティあるデザインに加え、消費者に最適な量を継続して届けていきたいという狙いだったようですが、これが見事に大成功。

今日まで、その味わいと共に愛嬌のあるデザインがファンを魅了し続けています。ウンダーベルク社は家族経営の会社で、その歴史は5世代にわたりますが、今日でもなおハーブの入念な選別とブレンドは、4代目と5代目がみずから行い、高い品質を維持しています。使われているハーブやスパイスも全く公表されておらず、謎に包まれています。

世界43ヶ国から集めた40種類以上のハーブやスパイスを高濃度のアルコールで抽出し、熟成させてつくられるウンダーベルグ。その製法は、水、アルコール、そしてハーブの抽出物のみでつくられており、砂糖などのその他添加物は不使用。こだわりのハーブは全て専門の研究所で250以上の基準を満たしたものを使用。天然の抗酸化物質が含まれており、しかもグルテンフリーだそう。それらをウンダーベルク社が独自に開発した特殊製法(素材に合わせて、温度を変えた中性スピリッツに浸漬して成分を抽出して作られるそうです。)で、貴重なエキスやビタミン類を抽出しています。
抽出されたエキスやビタミン類は、スロヴェニア産オーク材の樽で数ヶ月間、熟成されます。ドイツでは食後酒として親しまれています。

どんな味?
飲み方は、ボトルのまま一気で飲み干すのがメーカー推奨です。
よく駅のキオスクなどでも売っている液体の胃薬的な飲み方が一般的なようです。本国ドイツでは駅の売店やコンビニでも売られていて、1日に100万本も消費されているようです。
カクテルとしては、ロックでゆっくりと味わったり、またソーダ割りで爽やかに楽しんだり。人差し指ぐらいの大きさで20ml。量だけなら一息でいけます。苦みが強く胃腸薬のような味なのですがハマる人はハマる不思議な魅力を持ったお酒です。この強烈な苦さの後に、なんとも言えない爽快感が残るのです。この感覚はウンダーベルグ独特のもので、ちょっとクセになりますよ。

  
会に参加した女性が、ぐびっとひと飲みほしてくれました。(正しい飲み方?)

これを飲むと翌日に響かないと言われているウンダーベルグ。でも飲みすぎは禁物ですからね。笑


薬草酒の会のご紹介

かつて、クラウターハウスの本校のビルの下にあるカクテルバーのマスターとクラウターハウスの代表が夜な夜な語るハーブとお酒のうんちく夜会が開かれていました。。
実はクラウターハウス本校のあるビルの1階は有名なカクテル&ショットバーなんです。
そこのマスターは、当然お酒のプロ。お店には、世界各地のお酒もずらり揃っていますが、中世ヨーロッパの修道院などで作られた、名だたる薬草酒も取り揃えています。ハーブスクールのクラウターハウスの代表こと、ハーブおじさんとバーのマスターの2人のお酒好きが、夜な夜な語り合う魔女と薬草酒の秘密の中で語られたお話の一部を、このハーブ&スパイスガイドでご紹介しています。
(残念ですが現在は夜会は終了しております。たまにゲリラ的開催はあるかも・・)
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